POSTCONF(1) POSTCONF(1)
名前
postconf - Postfix 設定ユーティリティ
書式
postconf [-dhmlnv] [-c config_dir] [parameter ...]
postconf [-ev] [-c config_dir] [parameter=value ...]
解説
postconf コマンドは parameter (デフォルトでは全ての既知のパラメータ)の
実際の値を1行に1パラメータずつ出力したり、値を変更したり、Postfix メ ー
ルシステムに関するその他の情報を表示します。
オプション:
-c config_dir
デフォルトの設定ディレクトリの代わりに、指定されたディレクトリの
main.cf 設定ファイルを読みます。
-d 実際の設定の代わりにデフォルトのパラメータ設定を出力します。
-e main.cf 設定ファイルを編集します。ファイルは一時ファイルにコピー
されてから名前が変更されます。パラメータと値はコマンドラインで指
定します。シェルのメタ文字や空白を保護するには引用符を使ってくだ
さい。
-h 通常は値の前にある ``name = '' 情報を外して、パラメータの値のみ
を出力します。
-l サポートされた mailbox のロック方法の名前を全てリストアップし ま
す。 Postfix は次の方法をサポートします:
flock ロ ーカルファイルのみに対する、カーネルベースの Advisory
ロック方法。このロック方法は BSD 互換ライブラリを持つシス
テムでのみ使えます。
fcntl ローカルおよびリモートファイルに対する、カーネルベースの
Advisory ロック方法。
dotlock
アプリケーションレベルのロック方法。アプリケーシ ョ ン は
filename という名前のファイルを、filename.lock という名前
のファイルを作成することでロックします。アプリケーショ ン
は 、異常終了の後に残された古いロックファイルと同様に、ロ
ックファイル自体も削除することが期待されます。
-m サポートされている検索テーブルのタイプを全てリストアップします。
Postfix 検索テーブルは type:name のように指定します。ここで type
は以下に挙げるタイプのいずれかです。テーブル name の文法は検索テ
ーブルの種類に依存します。
btree ソートされた、安定した木構造。これは Berkeley DB データベ
ースをサポートしているシステムでのみ使えます。
cidr Classless Inter-Domain Routing (CIDR) パターンが値に関 連
しているテーブル。これは cidr_table(5) に記述されています
。
dbm ハッシュに基づきインデックス化されたファイル形式。これ は
DBM データベースをサポートしているシステムでのみ使えます
。
environ
UNIX プロセス環境配列。検索キーは変数名です。元々はテスト
目 的で実装されましたが、いつか誰かの役に立つかもしれませ
ん。
hash ハッシュに基づきインデックス化されたファイル形式。これ は
Berkeley DB データベースをサポートしているシステムでのみ
使えます。
ldap (read-only)
LDAP プロトコルを使った検索を実行します。これは ldap_ta-
ble(5) に記述されています。
mysql (read-only)
MYSQL プ ロ ト コ ル を 使 った検索を実行します。これは
mysql_table(5) に記述されています。
pcre (read-only)
Perl 互換正規表現に基づいた検索テーブル。ファイルフォーマ
ットは pcre_table(5) に記述されています。
pgsql (read-only)
PostgreSQL プ ロ トコルを使った検索を実行します。これは
pgsql_table(5) に記述されています。
proxy (read-only)
Postfix proxymap(8) サービスを使って実装された検索テー ブ
ル。テーブル名の文法は type:name です。
regexp (read-only)
正 規 表現に基づいたテーブル。ファイルフォーマットは reg-
exp_table(5) に記述されています。
static (read-only)
常に名前自身を検索結果として返 す テ ー ブ ル 。 例 え ば
、static:foobar は常に検索結果として foobar を返します。
tcp (read-only)
tcp_table(5) に記述されている、単純な要求-応答 プロトコル
を使った検索を実行します。この機能は Postfix 2.1 には含ま
れません。
unix (read-only)
UNIX 認証データベースに問い合わせる限られた方法。次のテー
ブルが実装されています:
unix:passwd.byname
このテーブルは UNIX パスワードデータベースです 。
キーはログイン名です。結果は passwd(5) 形式のパス
ワードファイルエントリです。
unix:group.byname
このテーブルは UNIX グループデータベースです。 キ
ー はグループ名です。結果は group(5) 形式のグルー
プファイルエントリです。
Postfix が構築された方法によっては、他のテーブル形式が存在するかもし れ
ません。
-n main.cf で明示的に指定されていて、組み込まれたデフォルト値のまま
残っていないパラメータ設定を表示します。
-v デバッグ目的の冗長ログモードを使用します。-v オプションを複数 指
定すると、冗長度が増します。
診断
問題は標準出力ストリームにレポートされます。
環境変数
Postfix 設定ファイルのあるディレクトリ。
設定パラメータ
以下の main.cf パラメータは特にこのプログラムに関連があります。
以 下 の 文 章 はパラメータの概要のみを提供します。例を含む詳細は post-
conf(5) を参照してください。
config_directory ('postconf -d' の出力を参照)
Postfix main.cf および master.cf 設定ファイルのデフォルトの場 所
。
ファイル
/etc/postfix/main.cf, Postfix 設定パラメータ
関連項目
postconf(5), 設定パラメータ。
README ファイル
DATABASE_README, Postfix データベース入門
ライセンス
The Secure Mailer license はこのソフトウェアと一緒に配布されなければい
けません。
作者
Wietse Venema
IBM T.J. Watson Research
P.O. Box 704
Yorktown Heights, NY 10598, USA
POSTCONF(1)